各種ご案内、メッセージ

2009/02/25

石破農林水産大臣と國井会長との対談が実現

 去る2月6日の夕刻、石破農林水産大臣と國井会長と対談が電撃的に実現しました。
 はじめに、國井会長が平成21年度林業関係予算のお礼と「森林・林業振興全国大会」(12月2日開催)への出席の謝辞を述べ、続いて、石破農林水産大臣から農山村の再生には山が元気を取り戻すことが大切であり、山に放置された木材の有効な活用や森林吸収源対策など将来を見据えた諸施策の検討が必要との意見が飛び出し、和やかなうちに対談が進められた。

** 國井会長から大臣へ **
 國井会長は、平成21年度予算に触れて地球温暖化防止のための森林整備(間伐)620億円の確保や森林所有者の負担のない定額助成200億円など、林業関係の予算獲得に石破農林水産大臣自ら奮闘いただいたことに敬意を表しました。また、山村に暮らす5百万人の森林・林業関係者の生活を守り、山村の再生と国産材復活の実現を掲げて1千人が参集した「森林・林業振興全国大会」に、麻生総理大臣に続いての列席にお礼を述べ、さらに採算に不安のある林業経営の窮状や学校の建物をはじめ机・椅子を積極的に間伐材で作るなど木材利用の拡大の必要性を森林組合系統の代表として訴えました。
〜 林業の再生と国産材の復活のためには、まず自給率の向上が不可欠 〜
 今般の世界的不況と円高の影響等で国産材の価格は低下傾向にあり、製材を中心として林業界は厳しい状況にあるものの、約22%と低迷する木材の自給率を倍増して林業基盤の安定化を図ることが重要な課題として取り上げ、実現すれば約5万人の林業従事者が10万人と大きく雇用創出にも貢献できると語りました。

〜 未利用間残材の利用促進と施策の充実が課題 〜
具体的なお願いとして、約1千万立方メートルにもおよぶ山地の残存木の搬出やその利用への支援、例えば、パルプチップやバイオ・オイル、バイオエタノールへの有効利用、学校などの公共施設への木材利用の推進、さらには木造住宅の建築促進など、森林・林業、山村の再生につながる総合的な施策の充実を切望しました。

** 石破農林水産大臣から会長へ **

〜 農山村の活性化の原点は、林業 〜
石破農林水産大臣は、戦後営々と造林して蓄積された森林資源を有効活用することが林業に期待される使命であると熱弁に続いて、農山村の再生の要となる雇用と暮らしを林業に担ってもらう必要があり、例えば、30年後ガソリンの6分の1を代用するエタノールを作るにしても、資源消費のわが国は、とうもろこしや米のような食用穀物からではなく、山林にある残地材等の活用に期待しており、引いては間伐の促進が炭酸ガス吸収源対策への寄与につながることを説明された。

〜 林道整備は、林業振興の出発点 〜
さらに、山からの安定的な木材の搬出には、高密度の林道・作業道の整備と地元負担がないことが望ましく、結果として搬出コストが低くなるとの考えを力説されました。

〜 ワンストップ・サービスの開始 〜
話題の提供として、地元の山林で切り出した木材で作った住宅を広く普及させる体制が必要との発想から、ワンストップ・サービスとして、一般の人々に身近な木材住宅の情報提供できるホームページ作成の予算(平成20年度補正予算)を織り込んでいると説明し、最後に、これからの農山村の再生・発展は、林業を中心とした政策とその実現が大切であり、民有林を担う森林組合とその全国組織の全森連に大きな期待をしているとの話で締め括りました。

** 160万人組合員の思いを現実のものに **
 國井会長は、石破農林水産大臣の熱い思いに触れ、組合員160万人で構成する700組合が一丸となって、林業を取り巻く難局を一つ一つ克服していくことで山村の再生に努力することを約束するとともに、石破農林水産大臣の活躍を祈念して対談を終えました。

*
森林づくりを進める170万人の協同組合 JForest全国森林組合連合会
*