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続いて「企業と企業人による森づくりの意義と課題〜企業と企業人への提言〜」と題して座談会1部が行われた。まず課題を整理するために、中西紹一氏(プラス・サーキュレーション・ジャパン代表取締役)による「企業と企業人が森に関わる必然性」について豊富なデータを基に問題提起がなされた。続いて「里山から考える21世紀実行委員会事務局長」である藁谷豊氏を進行役に、赤池学氏((株)ユニバーサルデザイン総合研究所所長)、宇都木法男氏(勤労者ボランティアセンター主幹)を迎え、企業・企業人が森づくりに関わる意義を議論した。この中で赤池氏の「企業・企業人は科学技術NPOを設立して、森林に関するチャレンジを展開すべきである」、宇都木氏の「企業とNPOと市民社会をつなぐ中間支援団体が必要だ」という意見に頷く人の姿が多くみられた。 |
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中西 紹一さん
プラス・サーキュレーション・ジャパン代表
データアナリストとして「なぜ、企業が森林づくりに取り組まなくてはならないのか」というテーマをデータに基づき濃密なプレゼンテーションを行った
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赤池 学さん
(株)ユニバーサルデザイン 総合研究所所長
企業の方々には、自社の技術がどういう部分で森に関わりを持てるのか再評価してもらいたいですね。特に日本の製造業はすごい技術を持った集団なのです。これをもう一度自覚してもらい、積極的に取り組むことで本業の中で森林と関われるかもしれません。
それができなければ森林に関連した技術を持った企業人達が科学技術NPOを設立し、「ミッション」と「技術」で森林に関わっていくことにチャレンジしてほしいですね。ボランティアではなくてビジネスとして成立させる可能性は大いにあると思います。 |
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宇都木 法男さん
(財)勤労者リフレッシュ事業振興財団・
勤労者ボランティアセンター主幹
企業の社会貢献の方向として、企業自体が社会貢献活動として環境問題に取り組むものと、社員を社会活動に参加させることによって社会貢献につなげていこうというものの2つが出てきました。企業も本気になって社会的役割を考えてきているのだと思います。企業は退職する人も含めて地域社会への人材活用をやってほしいですね。
NPOの活動だけではどうしても狭いということもあります。そこで中間的な支援組織が企業とNPOと地域社会をつなげ、それぞれが役割を担いながら三角形の関係をきっちり築くような努力をお互いにできたらよいのではないでしょうか。 |