Q-7. どんなプロバイダと契約したらよいですか? A-7. インターネットへの接続とその機能を利用するためのハード・ソフトと回線を用意しただけでは、まだインターネットに接続することはできません。インターネットに接続するためには、自分のコンピュータをどこかのネットワークに所属させて、世界にひとつしかないアドレスを割り当ててもらえるようにしないといけません。 ネットワークに所属してアドレスを得るには、自分でインターネットサーバーを持っている場合を除いて、プロバイダ(インターネットプロバイダ、インターネットサービスプロバイダとも言います)と契約して、プロバイダの持つネットワークに所属させてもらう必要があります。プロバイダとはインターネットに接続させてくれるサービスを行っている会社のことをいいます。 プロバイダのネットワークには、一般的に電話回線や専用回線などで契約者がネットワークに接続するための入り口やWWWサーバー、メールサーバー、ニュースサーバーなどが設置されています。プロバイダと契約すると、そのネットワークの一員として認められてユーザー名(多くの場合契約者の任意名)とパスワードを発行してもらえます。そして、そのユーザー名とパスワードを使って、ネットワークの入り口に接続することができます。 また、メールサーバーにはユーザー名でメールアドレスを設定してもらえ、電子メール機能が提供されます。さらに、WWWサーバーにも契約者専用の領域を割り当てて、契約者が自由にホームページを持てるようにしてくれるプロバイダも数多くあります。 現在プロバイダ事業を行っている会社は非常にたくさんあり、こういったサービス内容や料金体系はプロバイダによってまちまちになっています。どのプロバイダと契約すればいいかを判断することは意外と難しいものですが、以下、どのような点を考慮してプロバイダを選んでいったらよいかを述べます。 料金体系については、接続時間制限などは何もなく、月額または年額の固定料金制のところもあれば、接続1分毎に数円〜数十円で、使った分だけ請求される従量料金制、また、定められた固定料金で一定時間の利用が保証され、その時間を超えて使用すると超過分を従量料金で課金されるというところもあります。 どのような料金体系を持っているプロバイダを選択したらよいかについては、自分が月間どのくらいの時間接続するかによって決めてください。 サービス内容では、ホームページ用領域を20MB(メガバイト)用意してくれるところもあれば3MBのところもあります。大きなホームページを作りたい場合には、きっと3MBでは足りないでしょう。 また、プロバイダと契約してインターネットに接続する場合は、自分のメールアドレスやホームページアドレスのうち、所属するネットワークを示す部分はプロバイダの名称や略称となります。会社などのホームページを開設する場合には、自社名ではなくプロバイダ名のついているアドレスでは、ホームページを参照してもらいにくいものです。自社の名称や略称をアドレスとして使用できれば、アドレスを覚えやすくなることと、あらかじめアドレスを知っていなくても、アドレスを想像しやすくなるために、見に来やすくなります。 通常は、そういった独自のアドレス(ドメイン名と呼びます)を使用する場合は自分のネットワークとインターネットサーバーを持たなくてはなりません。しかし、自分でサーバーを持てない場合には、「プロバイダに置いてあるサーバーの一部または全部を借りる」レンタルサーバーというサービスを利用する手もあります。レンタルサーバーを利用すれば、プロバイダに置いてあるそのサーバーに対して自分のドメイン名をもらうことができますので、社名などをアドレスに持つことができます。独自ドメインを取得すれば、ホームページアドレスだけでなく、メールアドレスもプロバイダ名ではなく、取得したドメイン名が適用されますので、インターネット上でのアピール度も向上するというものです。ドメインということの概念は、少し難しいので説明しませんが、そういうものもあるのだという程度に理解しておいてください。 接続環境面は、プロバイダ選びで見落としがちですが、重要なポイントと言えます。プロバイダには非常に高信頼・高速なネットワークを持っているところもあれば、逆に低速なネットワークしか持っていないところもあります(バックボーン回線)。高速な回線を持っているプロバイダは、自分が他人のホームページを見に行くときも、誰かが自分のホームページを見に来るときも、高速にページを表示することができるため、非常に快適です。しかし逆に低速回線しか持っていないプロバイダは表示に時間がかかるため、自分のホームページを参照しようとする人の中には、表示の遅さを嫌って、表示を途中で中断して他所に移動してしまう人もいることでしょう。しかし、いくら高速なバックボーンを持っているプロバイダでも、その回線を同時に使用する人数が多いプロバイダでは、回線に渋滞が起こりあまり速度はあがらなかったり、逆に、低速な回線しか持たないプロバイダでも、利用人数が少なければ思いのほか高速で快適に利用できる場合があります。 プロバイダの接続環境について考慮した方がいいポイントは、バックボーン回線の充実度だけではありません。専用線接続の場合には関係ありませんが、ダイアルアップIP接続の場合には、プロバイダが持っている回線数にも考慮した方がいいようです。回線数が少ないと、多くの人が接続している時間帯には話し中が多くなり、つなぎたいときにつなぐことができないということが起こります。 ただし、バックボーンの回線速度やプロバイダが持っている回線数は公開していないプロバイダが多いため、このような快適さに関する情報は実際にそのプロバイダを利用している人に聞いてみるのが一番です。 料金体系もサービス内容もまちまちで数多いプロバイダの中から自分に最適なところを選ぶのはなかなか大変な作業です。料金とサービス内容が自分の利用の仕方に合ったところを選ぶためには、プロバイダについての情報収集も欠かせません。これは、最近多数出版されているインターネット関係の雑誌などで得ることができます。また、同時に自分がインターネットに接続して何をしようとしているのかを、良く考えてみることも大切です。自分がどのように利用するのか、また、何をしたいかということを各プロバイダのサービス内容と並べてみることで、どのプロバイダを選んだらよいかが見えてきます。 ●独自ドメインが必要な場合
●接続に利用する回線の種類
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