Q-5. パソコンとソフトは何を買えばいいですか?

A-5.  前の質問では、インターネットに接続して楽しむためにそろえなければならないものを一通りあげてみましたが、実際のところ、どこのメーカーのどのハードやソフトを購入すればよいのか判断するのは、意外に難しい問題です。ここでは、必要なハードウェアやソフトウェアの選択基準になりそうなことを書いてみます。

パソコン

 パソコンは一昔前に比べるとだいぶ標準化は進んできていますし、ソフトウェアも充実してきています。何を基準に選べばよいのかは、各ユーザーの好みが第一であることは間違いありませんが、より使っている人の多い機械を選ぶ方がユーザーとしては有利と言えます。それは、利用者の多い分だけ、世の中にそれに関する情報が多くあるということで、何かトラブルがあったときでも回避のためのノウハウが手に入りやすいためです。

 また意外に重要な基準は、パソコンメーカーのサポート体制です。どのメーカーを検討しても、カタログ上の性能や装備品の充実度はそう変わるものではありません。安価で高性能なパソコンを買っても、サポート体制が悪くて使えなかったら元も子もありません。

 サポートは購入製品に関する質問・問い合わせに主に電話で対応してくれます。中には夜間や休日も対応しているメーカーもあり、そうしたメーカーの方がサポートを使いやすく、便利です。しかし、サポート体制が貧弱なメーカーでは、電話をかけてもずっと話し中でつながらなかったり、夜間や休日はしっかり休みだったりと、肝心なときにどうにもならないということにもなりかねません。また、電話サポート以外でも、故障時には引き取り修理が可能だったり、保証期間も3年など長い方が安心できます。ただし、メーカーのサポートに関しては、なかなか購入前に内容を知りにくい情報ですので、発注先の商社や販売店に聞いてみるのがよいでしょう。

モデム

 普通の電話回線(アナログ回線)で接続する場合には、モデムが必要となります。モデムはパソコン内のデジタル信号と、電話回線のアナログ信号を相互変換して通信を成り立たせる機能を持っています。モデムの性能はその通信速度で決まりますので、なるべく通信速度が速い機械を選択するといいでしょう。通信速度が速ければ、その分必要なデータをより早く送受信することができますので、当然通信コストを低く押さえることができます。

 現在、一番高速なモデムは受信56Kbps(56000bit / second)・送信33Kbpsのモデムで、各社から発売されています。しかし、受信側で56Kbpsを実現する方式がこれまで2方式ありましたので、プロバイダ側で56Kbpsに対応しているかと、2方式のうちどちらの方式を採用しているかによって性能を充分発揮できない場合がありました。最近やっとV.90という規格に標準化されましたので、新しい規格(V.90)に対応したものを買うようにしてください。

TA(タ−ミナルアダプタ)

 デジタル電話回線を利用して接続するには、モデムのかわりにTAという機械を使います。TAについても各社から様々な製品が発売されています。しかし、どれをとっても横並びといった感じで、なかなか購入の決め手になるものがありません。1つのポイントはTAにパソコンの他に、電話やFAXを接続して利用したい場合には、アナログ機器である電話やFAXを接続するためのアナログポートがいくつあるかをチェックしましょう。

 また、TAの他にDSU(ディ−エスユ−)という機械も必要です。これはデジタル回線で使う部品のひとつです。TAの中にはこのDSUを内臓しているタイプのものもありますので、別途DSUを用意して接続工事を依頼するよりはDSU内臓タイプのTAを選ぶ方が楽です。

 以上、ハードウェアについては、ネットワークにつながっていないパソコンをインターネットに接続するときに必要なものの選択基準について書いてみました。ローカルネットワークを丸ごとインターネットに接続するための機器については、ある程度のネットワーク技術が必要ですのでここでは触れません。そのあたりの情報が必要な方は、ネットワーク関連の専門書籍から情報を得てください。

ソフトウェア

 インターネットを利用するためのソフトウェアとして、WWWの機能を利用するためのブラウザと電子メールを送受信するためのメールソフト、そしてネットニュースを利用するためのニュースソフトが必要なのは前に書いた通りです。

 ブラウザに関しては、現在、米国の2社製品がシェアを2分しており、いずれも無料配布されています。ブラウザは、製品によって、同じホームページを見ても、その表示のされ方が違っています。自分でホームページを作る人は、両方持っていた方がホームページの表示確認のために便利です。

 メールソフトとニュースソフトは、前記2社以外の会社の製品やシェアウェアなどとして個人などがネットワーク上で提供しているソフトが数多くあります(個人の作ったソフトでも製品以上に優れたものがたくさんあります)。このため、選択の幅はブラウザ以上に広いです。より使いやすいもがあれば、それを単体で利用するのもいいと思います。



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